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日々の萌えと燃えを吐き出す文字どおり世迷言ブログ
 

 

 
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鋼の傷医者小話です。
こっちとつながっているような居ないような微妙な感じですが、とりあえず捏造注意です。
…他にも色々気をつけないといけない気はしますけども…orz
 

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最近書物を眺めることの多くなった彼は、今日も傍らに錬金術の関連書籍を積み上げている。
己の出来ることをすると決めた日から、その手で治す事を志した。
壊してきたものは戻らないが、ならばせめて消えてしまう前に出来うる限り救いたいと。
私は自分の持つ知識を余すことなく伝えることに力を注ぎ、彼もまたそれを乾いた地に水を与えるがごとく吸収していった。
この日、そんな彼の元を訪れたのは、錬金術の教授の為ではない。
もう私が教えるべきことはない。そんな今だからこそ伝えようと思ったことがあった。
心置きなく彼の元を離れられるように…。

静かに足を踏み入れた私の気配をいち早く察した彼が顔を上げる。
警戒のない様子に、出会った頃のことを思い出し名残惜しさに胸が痛んだ。
しかし、そんな痛みなどもう慣れている。意を決して歩を進めた。
「今日は君に伝えたいことがある」
私の言葉に、律儀に読みかけの書物を伏せた彼が向き直る。
卓の上に無造作に置かれた手を取ると訝かしむような視線を投げたが、振り払われることはなかった。
しかし次の瞬間、その紅い眼が大きく見開かれる。
「判るかい?早鐘を打ってる」
取った手を己が心臓の上に導き、そこへひたと掌を押し当てたからだ。
「最後まで聞いてほしい。拒絶してくれてもかまわないから」
そう前置きして、私は洗いざらいを彼の前で告白した。
否、それは神の前での懺悔のようでもあったかもしれない。
ひとつ違うことは、私が決して赦しを望んでいないということだけだ。
耳を塞ぎたくなるような赤裸々な告白を、彼は黙って聞いてくれた。
その事実だけで、私はひどく充たされる。今まで抱え込んできた鬱屈としたものが全て洗い流されたような気さえした。
「…それが私の抱えていた気持ちだ。本当にすまなかった」
そう結んで、私は彼の掌に唇を落とす。
もう、後悔はない。
全てを振り払うように踵を返した。

――刹那。
今度は私の方がその手を奪われていた。他ならぬ彼の手によって。
逃げることも叶わず立ちすくむ私の頭上から、声が降ってくる。
「応えを聞かずに去る奴があるか」
驚愕に見開かれた私の眼に映ったのは、高く持ち上げられた己が腕で。
…やがてそこに、次いで引き寄せられた首筋に、熱が灯った。


掌には懇願のキス、腕と首に欲望のキス…らしいです。
最初壮絶な勘違いをして上げていたので慌てて直したら、更にひどいことになってしまいましたorz
またしても書き逃げですみません。ここいらが限界です。

 

 
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