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日々の萌えと燃えを吐き出す文字どおり世迷言ブログ
 

 

 
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毎日雨ばっかりですっきりしないですね。おまけに今日異様に寒かった。
春めいてきたかと思いきや、一転冬に逆戻りで、残り少ない灯油を前に戦々恐々しています。

それはさておき、追記から繰り広げられますのはまたしてもどうしようもないはがねのパラレルネタです。
ホントに毎度すみません。海よりも広いお心の方にしか受け入れられない代物です。
設定読んで大丈夫でしたらば、どうぞ。
 

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とりあえず、舞台は日本で言うところの高校あたりで。教頭先生がドクターで化学教師に紅蓮の人というキャスティングになっています。うん、なんかいやな予感しかしないですね…すみません。




「教頭先生ちょっとよろしいですか?」
校舎棟の離れ、新築された実験教室から顔を出し呼びかけたのは化学教師だった。
「どうかしましたか?」
何事かと窓辺に近づくと、ご一緒にお茶でも…と手にしたティーカップを掲げている。
さしあたって急ぎの所用もなかったのでその言葉に甘えることにして、真新しい建物に足を踏み入れた。

移設されて間もないということもあり、部屋の中は実験道具などが山積しているかと思ったのだが、既に粗方のものはきれいに整頓されており、運搬に利用した空の段ボール箱がいくつか部屋の隅に積まれている程度だった。
その整然とした部屋は、いつも身なりを正した主にふさわしく、今もその真ん中で実験テーブルでお湯を沸かしている彼を見事に馴染ませている。
道具がビーカーにアルコールラ ンプという違和感を除けば、紅茶もカップも一流の店のそれと全く遜色ないように思われた。そして、それらを扱う彼の姿も。
どうぞと差し出されたお茶を礼を言って受け取る。
促されるままに一口含んだ紅茶は、門外漢の私でも上質のものだと知れるほどに芳しく美味だった。
思ったとおりの感想を告げると、お気に召していただけて光栄ですと破顔する。
「先生にはどうしてもお礼がしたかったのですよ。この教室の建設を進めてくださったのは貴方でしょう?」
「それはそうなんですが…」
彼の言は正しかった。にもかかわらず言葉を濁してしまったのは、いささか複雑な理由があったからだ。
かねてから理科実験室の騒音が生徒達はもちろん、付近住民からもたびたび苦情が出されていた。
原因は、目の前の男である。その端正な外見に似合わず、一歩間違えば大惨事になりかねないほどの爆破実験を好んで行っていたのだ。
何度か周囲の意向を伝え、止めるようにと諭したのだが、こればかりはと聞き入れられず、度重なる実験で老朽化してきたこともあり、校舎から離れた場所に施設を新築したという経緯がある。
だからといって、決して彼の悪癖を許容した訳ではない。あくまで生徒と住民の安全を考慮しての方策なのだから。
複雑な表情で口篭る私に、「大丈夫ですよ」とこちらの意図を読み取ったのか、すかさず色よい声が返ってくる。
「うっかり大惨事なんて無様な真似はいたしませんよ」
「…そういうことを案じているのではなくて」
言い募ろうとしたところに、更にかぶせて言葉を繋ぐ。
「それにしても、ここの防音設備はまったくもって素晴らしいものです。例えどんな大音声が起ころうとも決して外には漏れない」
慈しむようにまっさらな壁に手を滑らせると、その笑顔にふと不穏な色が混ざった。
「そう、どんな声も外には届かない。この意味がお分かりですか?」
「なにを…」
真意を尋ねようと口を開きかけた所で予鈴が鳴った。
「おっと、私はこれから授業がありますので」
お先に失礼しますと、なみなみと中身が入ったままのカップを置き颯爽と立ち上がる。
それに倣って腰を浮かしかけたところを先手を打って声が飛んできた。
「先生はごゆっくりしていって下さい。でないとお礼の意味がなくなってしまいますから」
逡巡する私に、戸口から背中越しに振り返った彼が、爽やかに笑いかけてくる。
「どうぞご遠慮なさらずに。私のほんの気持ちをお納めくださればいいんですよ」
それだけ告げると後ろ手に私の視線を扉で遮り、そのまま建物から出て行ってしまった。
呆然と見送った後、再び椅子に腰掛ける。ふと彼が置いて行ったティーカップが目に入った。
容器に一杯に満たされた褐色の液体は、未だ芳醇な香りを放ち小さく波打っていた。



どこが学園物なのかと小一時間問いただしたいorz。
勝手にネタを拝借した上にこの体たらくで申し訳なく…。


 

 
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