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日々の萌えと燃えを吐き出す文字どおり世迷言ブログ
 

 

 
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原稿催促紅蓮botに萌えたという衝撃の事実に、なんか自分の終末を感じずにはいられないわけですが。だって時折提案される疲労回復の小ネタが、ドクターの受け売りなのではとか考えると…っ!思わず意味もなく左右を見回してしまいました。ああもう、どうしよう!?(←どうしようもありません)

さて、追記からもひとつ小話投下してみます。時事ネタとしては前後しちゃったけど、気にしたら負けだと思っている。
性懲りもなくあのふたりで…
 

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定められた決め事があるわけではない、確たる約束もない。だから時折ひどく不安に駆られることがある。


朝の好天が、夕暮れ時になるとどんよりと曇り、夜にはとうとう大粒の雨が降り出した。この降雨は予報にもないものだ。未だ帰らぬその人が、街中で立ち往生しているのではないか。ふと、そんな心配が脳裏を過ぎった。
初夏にしてはひどく肌寒い夜だった。ひっきりなしに窓に叩きつけられる雫は、想像以上の冷感をその身にもたらし、着実に体温を奪うだろう。
夏至から十日あまり――この時期は、空から良くないものが降るという言い伝えがある。迷信と知りつつも、じわりと水滴を通して染み渡ってゆく不吉な何かを想起せずにはいられなかった。
いてもたってもいられず、数瞬の後には、傘を手に着のみ着のままで往来の人となっている自分があった。

道行く色とりどりの傘を虚しく見送りながら、確証を得ぬままに飛び出したことを後悔し始める。
期するものなど何もなく、ただの衝動に任せての行動だった。もしかするとすれ違いになっているかもしれないし、あるいは今夜は戻らないのかもしれない。
街灯の下は眩しすぎるので、幾分光の遠のいた駅舎の隅に身を置き、壁を背に空を見上げた。雨足は依然衰えることはなく背中越しにコンクリートの冷えた感触が、ぞくりと悪寒を伴って身体を蝕み始める。
再びコンコースに視線を投げるが、見慣れた白いスーツ姿は、何処にもなかった。
時間だけが刻々と過ぎ、それに伴い次第に奪われてゆく体温に、無意識に我が身を抱き締める。そうしていても這い寄る虚無感はどうにも埋め様がなく…。

不意に掲げた傘ごと身を引き寄せられる。往来へと傾けられたそれは緩やかなカーブを描く小さな障壁として外界との遮断を果たした。その内側に留まるのは自分と、そして口元に笑を掃いた端正な待ちわびたひとの相貌のみで。
「ありがとうございます」
いつもならば気遣いの言葉を述べ、そしてこの無謀な行為をやんわりと咎めるのだろうが、今夜は違った。
感謝の言葉とともにもたらされる抱擁と触れるだけの口づけは、ほんの一瞬、身の内に沈んだ暗い澱を消してくれる。
余韻を零さぬようにそっと身を離すと、幾分深みを増した涼やかな淡いブルーの双眸がじっと見下ろしていた。
「一刻も早くあなたにお会いしたいと思っていました…今夜の雨はひどく冷たい」
同じ想いでいてくれるのが嬉しいとそう告げる静かな声に耳を傾ける。いつの間にか冷えた空気が身体に纏わりついていた。
彼の真意の在処など未だ以って判ぜられることはない。一瞬で消えてしまう温もりも、見えない明日も…。
それでも、今宵はこのまま共に過ごす時間が流れてゆくのだ。だからそれでいい。祈るような気持ちで空を見上げた。
雨は未だ止むことはない。






これCP話じゃなくて夢の類じゃない?とかものすごく迷いながら書いてました。ドクターじゃなくても成立しそうで…。でも、この二人を扱うとこういう風にしかならないような気がしてぐるぐるぐる。原作だと殲滅戦時の一瞬しか一緒にいないからなぁ(今更)。
ちなみに今年の半夏生は7月1日…でした。この日にはまとまった雨とか降ることが多いそうです。


 

 
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