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日々の萌えと燃えを吐き出す文字どおり世迷言ブログ
 

 

 
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またしても、ずっと放置してた小話をリサイクルしてみました。
今度はカイとね。
書き始めたのは、金木犀が咲き誇ってる頃でした。
そして、今は遠とねも気になってたりしていますが、まぁとりあえず。

そういえば以前にカイ船小話、書き途中でうっかりあげてしまってました。
こっそり消しておきましたが、運悪く目にされてる方が居たら申し訳なく。
でも、カイ船なんて、ニーズ無いですよね…とか書いてたらとてつもなく寂しくなってきた。

以下、当時書いてた妄想込みで投下。
時間差はご愛嬌。
 

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カイとねの波が鎮まりません。
とねがわさん、ツンデレかと思いきや、意外と素直っていうか素直クール?みたいに思い始めて来ました。
とあるサイト様のリベンジャーな先生を見たせいです。
お陰でカイとね熱が急加速しました。
好きだ!ってひたすらに繰り返す若造に、全く取り合わない先生。
しびれを切らして、馬鹿にしてると不貞腐れつつも、やはり諦めないそんな姿を見て、
「だから君は馬鹿だと言うのだ」っていう先生がぐるぐるしています。
ごめんなさい。
あと、金木犀をカイジみたいだという先生とか想像してみる。バラの花はエンドーさんなんだ。花束の印象が強いから。
そんな妄想。



リビングに一歩足を踏み入れると、とたんに噎せかえるような甘い空気に包まれた。
この香りには覚えがある。
黄金色のちいさな花、光沢をそなえた厚みのある葉、そして何よりも印象的なその強い芳香――金木犀だ。
はたして、サイドボードに置かれた一輪挿しに、その姿を認めることができた。
ずっと空のままだったそこに、花を飾るような人間を、自分以外に一人しか知らない。今、この屋敷に転がり込んでいる若造だ。
まさか、あの無神経を絵に描いたような男に、花を愛でるなどという殊勝な気持ちがあろうとは意外なことこの上ない。
しかし…と思い直す。
バラの花束を抱えた武骨な部下の姿が脳裏に蘇った。
――あながち、あり得ないことでもないのかもしれないな。
再び花に視線を戻し、ひとりごちる。
それにしても、この花はなんと持ち主に似ているのだろうか。
ともすれば周りに埋もれてしまうような素朴さでありながら、何処までも惹き付けてやまない強い存在感を醸し出す。
彼の、普段の弛緩しきった態度を思い出し、無意識に口許が緩む。

「なんだ、帰ってたのかよ」
突然声を掛けられ、不覚にも心臓が跳ね上がった。
居候であり、この花を飾った張本人が姿を現した。
今の様子を見られてはいないかと内心穏やかではなかったが、どうやらその気配はない。
此方の視線が、一輪挿しに注がれているのに気付いたようで、得意気に胸をそらした。
「それ良いだろ。煙草屋のばーちゃんに貰ったんだ」
屈託のない笑顔で話しかけてくる。
かつて、命懸けのギャンブルに身を焦がした者とは思えない穏やかさである。
しかし、ひとたび戦いが始まったならば、その相貌は覚悟を孕んだ凄烈なものになることを知っている。
今となっては、そんな彼と対峙することも叶わなくなってしまったが。
その事実に一抹の寂しさをおぼえる。
たった一度だけ、彼と相対したことを思い出した。
絶望を突きつけられてなお輝きを失わないあの真っ直ぐな瞳に、敵ながら惹きこまれた。
あの時、決死の覚悟で挑んできた彼の前に敗北を喫し、一度は全てを失った。
しかし、今度はかつて主と仰いでいた者に戦いを挑もうとする自分がいる。
敵として相対する己を、あの男は、決して容赦することはないだろう。
いうなれば背水の陣だった。
勝つことのみに執着し、失うことを何より恐れていた身からは到底想像もできない変貌ぶりである。

金木犀は、姿こそ周りに埋もれてしまいそうなほど微細なものだが、その芳香はこの部屋に確かな存在感を残した。それ無しで完成していたはずの空間にそっと入り込み、見事に調和するような。
そして、彼もまた然り。
何も持たざる者と切り捨てたはずの存在が、今は何よりも変えがたい拠り所となっている。
この無謀ともいうべき復讐劇。その始まりも終わりも、鍵を握るのは目の前の若者に違いないのだ。
沈黙を否定と見なしたのか、不貞腐れる彼を形だけなだめて席を立つ。
そして、二人分の紅茶を淹れるべく、キッチンへと向かった。

 

 
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