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日々の萌えと燃えを吐き出す文字どおり世迷言ブログ
 

 

 
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見切り発車過ぎるだろうと、参考文献がP3クラブのみという現実にいっそ清々しさすら感じられますが。
あのほのぼのイベントと、このギャップは何さとか、ものっそい誤魔化しっぷりに石を投げたくなることも多々あるかと思いますが、書いちゃったので投下しました。
自己満足すぎてごめんなさい。 

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「どうかしたのか?」
日誌をつけているとばかり思っていた幼馴染が、じっとこちらを伺っていた。
「別に、何にもないよ」
視線を避けるように、ひらひらと目の前で手を振って見せる。
未だにいぶかしげな表情はくずさず、しかしそうやってはぐらかされたら、もう此方に話す気がないということはこれまでの長い付き合いで分かっているらしく、それ以上の追求はしてこなかった。
頬杖をつきながら、窓の外に目を移す。
つるべ落としという例えそのままに、気付けばいつの間にか日は落ちて、残照が辺りを赤く染めていた。
それは、この校舎の一角、生徒会室も例外ではなく。
やがて訪れる闇に抗うかのように、ひときわ強い色彩が部屋いっぱいに差し込んでいる。
その一瞬の輝きが名残惜しくて、次第に濃紺に侵食されていく空を一心に眺めていた。
もう山の端をわずかに縁取るほどになってしまったその緋色に縋るかのような想いで…。

「僕は、お前が羨ましくなる時がある」
唐突な言葉は、忘我の淵から現実に引き戻すには十分すぎる程の効果があった。
驚いて声の主を振り返ると、相手はちょうど書き終えたらしい日誌を机の脇に置くところだった。
投げかけられた言葉の意図が読み取れず、口ごもってしまう。
此方の様子を気にした風もなく、彼は言葉をつむいでゆく。
「僕は常々、真実を糾弾しそこへ人を導くことを信条としてきている。中には僕のやり方に不平不満を抱く輩もいるが、僕自身、誇りを持ってやっていることだし、別段それを苦にすることも無い。…ただ、時折分からなくなる時がある。己の導こうとする道が万人にとって真に正しいものなのかどうかと」
こんな小さな学校の中ですらこれなのだから、先が思いやられるなと、ひとりごちる幼馴染の表情はすっかり薄闇に沈んだこの部屋では、はっきりと判別することは出来なかった。
「君は本当に良くやっていると僕は思うよ」
慰めではなく真実を告げると、机越しに小さく笑ったのが気配で分かった。
無造作に投げ出していた左手を取られる。
「本当にお前はいいな。この手は、すべからく人を治し救うことが出来る。それはまごう事なき真実だ」
僅かに節だった指が繊細な動きで手のひらを滑ってゆくのを知覚しながら、罪悪感で居たたまれなくなる。
彼が切望するその救いの手を、自分は今己の可能性のためだけに捨てようとしている。
例えどんなに傷ついても、己が信じる道を模索する彼とは正反対だ。
利己心だけで、形にならない夢を追おうとしていることを知ったら、この一途な幼馴染はなんと言うだろうか?
しかし、もっとも許せないのは、彼の言葉が怖くて未だにその事実を告げられないでいる卑怯な自分自身だ。
そう思うと、触れたところから暗く澱んだ想いが彼を腐食して行くような気がして、取られていた手を解こうとやんわりと力をこめる。
すると、いち早くその動きを悟ったらしい彼が、手を引いた。
「慶介、すまない。つい…」
その声音があまりにも悲壮な響きを帯びていて、胸が痛くなる。
「気にしないで、平気だから」
ことさら明るい調子で応じた。真面目な幼馴染が傷付くことのない様にと。
未だ手に残る温もりと感触に、痛みを帯びた心臓が早鐘を打ち続けていた。
本当は気付いている。彼に真実を告げられないもうひとつの理由があることに。
この幼馴染に、幼馴染として以上に執着している自分がいること。
そして、彼もまた…。
探り合いのような駆け引きは、未だ終着も見えず、己が未来は迷走を続けている。
逢魔が刻の闇は、そんな僕を嘲笑うかのように、告げるべき真実も頬を流れる一筋の涙も全て隠してくれた。


やたら薄暗い話ですみません。そして、絶対にキャラ間違ってる。
本当はらぶいちゃが大好きです。嘘じゃないですorz

 

 
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